非薬物療法

運動療法

以前は,腰痛のときは安静にするのが一般的でしたが,近年,慢性腰痛では適度な運動をしたほうが良いことがわかってきました。運動によって,筋力が上がり,関節や筋肉が柔らかくなるだけでなく,痛みを抑えるはたらきを活発にする効果もあると考えられているからです。
ただし,慢性腰痛の原因によっては気をつけなければならないこともあるので,運動を始める前に医師と相談しましょう。

認知行動療法

認知行動療法は,痛みに対する正しい知識を学んだり,痛みに対する認知(考え方や受け取り方)を修正したりすることで,痛みをコントロールしていく治療法です。
例えば,「腰が痛いのだから,痛みが消えるまで運動や仕事はしてはいけない」と思い込んでいる患者さんが少なくありません。そこで「痛みの出にくい姿勢や動作を見つけながら,運動そして仕事に取り掛かることが大切だ」というふうに考え方や受け取り方を修正していくことで,より良い生活に戻るスタートを切ることになります。

その他の治療法

神経ブロック・注射療法

神経ブロック・注射療法は,痛い部分や神経に直接麻酔薬を注射する方法です。トリガーポイントブロックや椎間関節ブロックなど,様々な方法が用いられます。

物理療法・装具療法

物理療法とは体に物理的な刺激を与える治療法で,装具療法は主にコルセットを用いる治療法です。それぞれ以下のような種類があります。

温熱療法
ホットパックやカイロなどで患部を温めることにより血液の循環を良くし,筋肉の緊張をほぐすことで痛みを和らげる。
電気療法
電流を流すことで痛みを伝える神経のはたらきを抑える,又は苦痛を感じにくくする物質をつくりだして痛みを抑える。
牽引療法
機械により腰を引っ張り,筋肉の緊張を和らげるとともに,腰椎の動く範囲を広げる。
コルセット
腰のまわりの筋肉を補助し,腹圧を高めて腰への負担を軽減させる。

監修:自治医科大学 整形外科 教授 竹下 克志 先生